ストキャスティクスを使って仮想通貨の売買タイミングを察知する

仮想通貨の取引において、上昇や下降といった特定の方向へと強く進む材料がない横向きの相場で力を発揮するテクニカル指標として、オシレーター系と呼ばれるものがあります。

今回はオシレーター系のテクニカル指標の中でも人気が高く、短期的な分析に長けているテクニカルである「ストキャスティクス」の分析方法と売買シグナルの読み方、相性のいいテクニカルなどについてまとめました。

ストキャスティクスはオシレーター系のテクニカル

ストキャスティクスはテクニカル指標の中でもオシレーター系と呼ばれるタイプに分類されるテクニカルで、短期的な取引に対して強い適性を持っているのが特徴です。

特に短期的な相場の天井と底を読み取る事に役立つタイプのオシレーターであり、代表的なオシレーター系テクニカルであるRSIやMACDと比べても相場の値動きに対して敏感に反応して非常に早いタイミングでシグナルが出るため、しっかりと読み取れれば売買タイミングをかなり早いタイミングで知ることが出来るのも大きな特徴の1つになっています。

ストキャスティクスを用いた取引のスタイルとしては基本的にはレンジ相場の天井や底に合わせた逆張りが多く、特にストキャスティクスが得意としているのはこれらの相場における短期的な取引で強い力を発揮する傾向があります。

オシレーター系らしくトレンド相場には弱い

ストキャスティクスはオシレーター系らしくレンジ相場が苦手としましたが、同時に弱点も他のオシレーター系のテクニカルと同様で上昇あるいは下降方向へ強く進んでいるトレンド相場では上限値に張り付いてしまうため効果を殆ど発揮することが出来ないという弱点があります。

そのため、ストキャスティクスを上手く活用するためには常にレンジ相場が終了する可能性がある事を理解して、損切ラインの設定などのある程度の撤退プランを構築しておいたり、サポート&レジスタンスのブレイクやトレンド系のテクニカルとの併用などレンジからトレンドへの転換が解りやすくなるような手法を準備しておくのがおすすめです。

ストキャスティクスを構成する要素

ストキャスティクスは2つのラインが現在どの地点に存在しているかによって相場の状態が解るように作られています。

2つのラインのうち1つは%Kと呼ばれるラインで「当日の終値から過去一定期間の安値を引いたもの」を「過去一定期間の高値と安値の差」で割ったものに100をかけたものになっています。

これに加えて%Kを出すために使った要素を平均化する事によって算出されるもう1つのラインである%Dとが合わさることでストキャスティクスの基本的な部分を構成しています。

また、これら2つのラインは50%のラインを中心に下半分のうち0~30%が売られ過ぎ、上半分のうち70~100%までが買われ過ぎとする横方向のラインによって大体の状態を知ることが出来る形になっています。

基本はクロスにあわせた売買エントリー

ストキャスティクスを用いた売買の基本的な部分は非常に分かりやすく、移動平均線などの売買シグナルと同様に、%Kと%Dがクロスしたタイミング(ゴールデンクロスやデッドクロス)に合わせた逆張り方式でのエントリーが最も基本的な手法になります。

また、それぞれのシグナルがどの水準で出たのかによっても判断を変更する必要があり、基本的には買いシグナルなら下の水準、売りシグナルなら上の水準でエントリーするのが一般的です。

買いシグナルの場合には、0~30%の水準にある際には%Kが%Dを下から上へと抜いた他ミングでエントリーするゴールデンクロス狙い、売りシグナルの場合には70~100%の水準にある状態で、%Kが%Dを上から下へと抜いた状態でエントリーするデッドクロス狙いが基本的な取引のスタイルになります。

シグナルに騙されないようにする方法

ストキャスティクスを利用した仮想通貨の取引では、買われ過ぎの水準に入っており方向性が反転したタイミングでデッドクロスが出たため売りのエントリーをしたのに、再度反転して更に上がり続ける、又はその逆といった動きをするダマシが出ることが少なくありません。

こうしたダマシをしっかりと見定める方法として効果的なのが、サポート&レジスタンスのラインを引いておき、それを目安にトレードする方法です。

サポート&レジスタンスのラインは、上昇と下降における抵抗する価格帯を示したもので、レンジ相場が維持されている間は多くの場合でこのラインに近づくと抵抗され、反転する傾向があります。

これを利用する事で、現在の「売られ過ぎ」や「買われ過ぎ」が実際のレートにおいてはどのあたりに位置しているのかをより高い精度で知ることが出来るため、シグナルに騙される確率を大きく減らすことが出来ます。

サポート&レジスタンスの引き方

サポートラインは日本語では支持線とも呼ばれ、相場の下落を押さえる位置の事を示しています。

基本的には相場の中で下落していたのが止まり、上昇に転じたポイントを見つけて、それらを直線で結んだものが、サポートラインとなります。

レンジ相場でサポートラインが機能しているうちは、このラインに近づくと反発して上昇に転じるため、逆張りする際には重要なポイントになります。

レジスタンスラインは抵抗線とも呼ばれ、基本的にはサポートラインとは真逆で、相場が上昇していた中で、反発されて下落に転じたポイントを直線で結んだラインになります。

これらのラインを超えたのか、反発したのかによって現在の相場の動きがレンジ相場の中なのか、あるいはレンジをブレイクしたのかを判断する事が出来るため、ストキャスティクスを用いた逆張り戦法を取る場合には合わせてサポート&レジスタンスを意識してみるのもおすすめです。

外部の情報も重要な指標になる

ストキャスティクスを使う際にはレンジ相場が効果的ですが、レンジ相場は常にブレイクしてトレンド相場へと移る可能性が存在しています。

同時に「ずっとレンジ相場」という物は絶対にありえないため、レンジが終了する材料について気を払っておく必要があります。

仮想通貨の取引の場合は特に気にしておきたいのが、各国が今後仮想通貨をどう扱うかなどの情報です。

これらの情報は、時には大きくレートを下げたり、逆に大きくレートを上げるなど、レンジ相場を終わらせてトレンド相場へと動かすだけの大きな力を持っています。

そのため、これらの情報をいち早く入手する事も、レンジ相場の終了を感知して、ストキャスティクスの騙しに引っ掛からないためには重要なポイントです。

ストキャスティクスを併せて使いたいテクニカル

ストキャスティクスを併用したいテクニカルとしては様々な物があります。

ストキャスティクスは短期的な予想を重視したタイプのテクニカルである反面、大きな流れのトレンドを把握するのが苦手な傾向があります。

そのため、その点をフォローできるテクニカルとの併用が効果的です。

有名なものとしてはトレンド系の代表格である移動平均線やその派生形のテクニカルの他、RSIなどもトレンド相場になっているかについて知ることが出来るため、おすすめの組み合わせです。

また、多少反応が遅れてもシグナルの精度を高めたいのであれば、若干遅くシグナルが出る代わりに精度が高いMACDなどと併用するのもおすすめの方法です。

まとめ

ストキャスティクスはオシレーター系の中でも飛び抜けて反応が早いため、短期的な取引に対する適性が非常に高く、レンジ相場における仮想通貨のスキャルピングを行っているトレーダーなどに人気の高いテクニカル指標です。

また、反応の速さは素早い利確を狙った短期トレードだけでなく、遅めのテクニカルに先行するサインとしても用いることができるなど、様々なテクニカルとの併用できる汎用性を持っているため、仮想通貨の取引で新たな情報が欲しい人にもおすすめのテクニカルです。