ボリンジャーバンドを使って仮想通貨の取引を有利に進めるには

ボリンジャーバンドはトレンド系のテクニカル指標の1つで、シンプルな外見と分かりやすさ、多くの取引ツールで使えるという点から仮想通貨の取引でも利用しているユーザーが多く、意識されやすいテクニカルです今回は仮想通貨の取引を行う際にボリンジャーバンドを使う場合に気を付けた方がいい事や、状況ごとのおすすめの取引スタイルなどについてまとめました。

移動平均線から派生したトレンド系のテクニカル

ボリンジャーバンドはトレンド系テクニカルの代表格である移動平均線から派生したテクニカルの1つで、統計学の正規分布と標準偏差を利用し、相場の動きの幅を予測する事が出来るテクニカルです。

移動平均線から派生したトレンド系のテクニカルと言う性質上、トレンド相場の発生や方向、転換といったサインを読み取る事が出来るテクニカルですが、同時に仮想通貨がどの程度買われているか、あるいはその逆にどの程度売られているかについて予測する事が出来るなど、オシレーター系に近い特徴も一部持ち合わせているのが特徴です。

精度が高めな事と一目で相場の状態がわかる見やすさから、仮想通貨を始めとして多くの取引で利用されているため、信頼性も高いためおすすめのテクニカルの1つです。

ボリンジャーバンドを構成する要素

ボリンジャーバンドは中心となる移動平均線に加えて、その値に標準偏差を加算した+1σ、標準偏差の2倍を足した+2σ、標準偏差の3倍を足した+3σの上3本、同様に平均値から標準偏差を引いた-1~3σによって作られる下3本の計6本からなる「バンド」によって構成されています(上3本をアッパーバンド、下3本をロアーバンドと呼ぶ事もあります)。

ボリンジャーバンドでは±1~3σから作られるバンドの間隔がどの程度開いているかや、バンドの向きがどちらに向いているかによって、その仮想通貨がどの程度のボラティリティを持っており、現在のどちらのトレンドに向かっており、どの程度の強さをもっているのかが解る他、現在のレートがバンドのどの位置にあるのかによって、「買われ過ぎている状態」や「売られ過ぎている状態」などを判断する事が可能です。

バンド内におけるレートの推移の確率

ボリンジャーバンドでは統計学的に仮想通貨などのレートは±1~3σの範囲内に一定の確率で推移すると考えられており、それぞれの範囲には次のような確率で推移するとされています。

  • ±1σ内に推移する可能性は68.26%
  • ±2σ内に推移する可能性は95.44%
  • ±3σ内に推移する可能性は99.73%

例えば、現在上昇トレンドにある仮想通貨が+2σ手前で反発する可能性は95.44%(同時に突破する可能性は4.56%)といった使い方で予測をすることが出来ます。

同時に、±2σ以上では「買われ過ぎ」「売られ過ぎ」と判断されるため、この水準を維持し続ける場合には強いトレンドが生まれていると判断されます。

また、これらの確率を利用する事によって、σ3到達時には逆張り的なポジション取りが狙える他、相場が反転した際にどの程度のリスクが生まれるのかを判断するといった使い方も出来ます。

ボリンジャーバンドから読めるサイン「スクイーズ」

ボリンジャーバンドには、バンドの状態から現在のレートがどういう状態であるかを知ることが出来るサインがいくつか存在しています。

そのうちの1つが、相場の値動きが一定になっている状態を示した「スクイーズ」と呼ばれるサインです。

スクイーズは非常に分かりやすいサインで、バンドの幅が一定の間隔で推移している状態(7本のラインが平行に伸びる感じです)を指しており、この状態は値動きに上昇や下降といった方向性が無いレンジ相場である事を示しています。

スクイーズが起きており、なおかつバンドの間隔が狭い場合には値動きの幅が非常に小さい状態にあるため、利確が非常に難しくなる傾向があります。

そのため、感覚の狭いスクイーズが起きている時は基本的にはエントリーせずに動きが出るのを待つのがおすすめです。

また、スクイーズが出る際はレンジ相場になるため、ブレイクしてトレンドが発生する可能性がある事にも注意が必要です。

ボリンジャーバンドから読めるサイン「エクスパンション」

スクイーズが表れてレンジ相場になった後は、確実にブレイクします。

この際に現れるサインが「エクスパンション」です。

拡張と言う意味を持つエクスパンションと言う名前の通り、バンドの幅が大きく広がった状態を指します。

エクスパンションの目安として、スクイーズからこの状態へと移行する時にトレンド方向とは逆のσ3が一旦大きく膨らむ点があります。

レンジ相場を示していたスクイーズ状態のバンドにエクスパンションが現れた際は、上下いずれかの方向へとブレイクして、トレンド相場へと移行した事を表しています。

エクスパンションが目に見えて起きた場合には、基本的にはトレンドの流れに合わせた取引を進めるのがおすすめです。

ボリンジャーバンドから読めるサイン「バンドウォーク」

エクスパンションが起きた後に、σのラインに沿う形でローソク足が推移するのが「バンドウォーク」と呼ばれるサインです。

バンドウォークは非常に強いトレンドが生まれている事を示しており、順張りでのエントリーをする際には重要なサインの1つになります。

基本的にはエクスパンションが起きた後に発生するため、スクイーズが起きている段階から気にかけておく必要があるものの、しっかりと察知出来た際のリターンは非常に大きいのが特徴です。

なお、バンドウォークは必ずしもσ2に張り付くといった事は無く、σ2と3の間をいったりきたりしながら確実に価格を切り上げる(下降トレンドなら切り下げる)パターンや、σ1と2の間で推移するパターンなど、様々な形が存在していますが、全てに共通しているのはある程度の時間持続する点があります。

順張り逆張りどちらでも利用可能

ボリンジャーバンドの利点の1つとして順張りと逆張り、両方の取引スタイルで利用できる点があります。

順張りで取引を行う場合にはエクスパンションからのバンドウォークを狙ったトレンドフォロー式の取引を行い、逆張りをする際にはレンジ相場になっている事を示すスクイーズのサインが出ており、なおかつバンドの幅が狭くなっていない状態を狙うのがおすすめです。

また、σ3にローソク足が触った際には超える可能性はほぼありえないため、このタイミングに合わせて逆張りエントリーするのも併せておすすめです。

注意点としては、常に一定の位置で反転するというものではないという点があります。

相場の勢いが強い時はσ3まで伸びてから反転する事があり、逆に相場の勢いが弱い時には±σ1間で動き続けることもあるため、特定の偏差だけを過信せず、常に過去のローソク足の状態をしっかりと確認して、現在どの程度の力を持って動いているのかを把握しておく必要があります。

ボリンジャーバンドと併用したいテクニカル

ボリンジャーバンドは移動平均線をベースとしているため、どうしても相場の動きに対して反応が遅めに出る傾向があり、レンジ相場からのブレイクなどを察知するのが遅れ気味になってしまう点が大きな弱点になっています。

そのため、他のテクニカルとの併用を考えている場合には移動平均線よりも早く反応し、売買のシグナルなどをより早く察知する事の出来るMACDやRSIなどとの併用が効果的です。

特にMACDはボリンジャーバンドよりもワンテンポ早くシグナルが出現するため、反応面での相性が良くおすすめです。

まとめ

ボリンジャーバンドはトレンド相場・レンジ相場のいずれでも使いやすく、かつ読み取りやすいため、慣れてしまえばかなり使い勝手のいいテクニカル指標です。

また、多くの取引ツールで使える性質上、仮想通貨の取引所を変更した後でも継続して使いやすいなどの利点もあるため、覚えておいて損のないテクニカルの1つと言っても過言ではありません。

反面、スクイーズに合わせた逆張りとそれ以外の順張りの両方を最初から両立するのは非常に難しいため、最初はどちらか片方に絞って運用するのがおすすめです。